一般社団法人 人工内耳友の会 ACITA

人工内耳友の会 ACITA

ACITA会報 No.144

2024/02発行

長く冊子の体裁で発行してまいりましたが、2023年度の通常総会にて会報の電子化が承認され、2023年11月より電子ファイルとしての発行に移行しました。

会員の皆様は「会員専用ページ」から全文をご覧いただけます。

目 次

◆巻頭言  能登登半島地震に遭遇して  理事・石川支部長 野口 人司

◆ACITAからの報告
  福岡大会のご案内
  新規助成事業報告
  理事研修会報告

◆ブロック・支部便り
  関東ブロック 東京支部 神奈川支部
  静岡支部   埼玉支部 茨城支部
  東海支部   福岡大会PR

人工内耳装用記  2件

◆ふりーとーく
  勝手にコーヒーブレイク(102)
  バイクでぶらり旅(7)

◆子供たちの広場
  オレンジデイズ 春の集い 2024 案内

◆難聴者音楽感受研究所便り
  第16回音楽を聴きに来ませんか(難聴者音楽感受研究所)

◆メーカー掲示板
  日本コクレア 日本光電(バイオニクス) メドエルジャパン

◆お知らせ
  会員動向 事務局便り 編集後記
  お詫び  会計からのお知らせ

巻頭言 能登半島地震に遭遇して

(一社)人工内耳友の会ACITA
理事・石川支部長 野口 人司

令和 6 年のお正月をのんびり自宅でくつろ いでいました。ここは石川県金沢市。市内中 心部近くです。

16:06 最初の揺れ。大きいなと思いま したがすぐに収まったので何の気なしのいつ もの雰囲気。

ところがすぐさまスマホから大音量の警報音と地震発生のアナウンス、テレビは緊急速報に切り替わり。そして 16:10 … 凄まじい横揺れでした。テレビがガタガタ揺れてます。長い長い時間の揺れで次第に緊張感マックスになりました。

長いと言っても時間にして1分10秒の揺れ。この時間がこんなにも長く感じたのは初めてでした。人生最大の地震に遭遇しました。金沢市震度5強。

我が家は幸いにも大きな被害はなく2階の洋服ダンスに乗せていたものが落下。本棚から本が散乱していた程度でした。


その後の状況はテレビ、新聞の報道の通り。一部のデマや根拠不明な情報などはいつの災害時でも相変わらずですね。

しかし、体育館等に避難された方々のプラ イバシーが全くない雑魚寝状態はどうでしょう、これまでの災害時の教訓が生かされていないのではないのかと疑ってしまいました。

奥能登はそのほとんどが山です。一本でも道路が寸断したら孤立してしまいます。また、海も近く海岸線に沿った道路もあります。金沢市から震源地の珠洲市、大火災が発生した輪島市へは通常時では車で2時間半を要します。距離的には東京からだと福島県南端、名古屋からだと京都あたりの距離があります。

奥能登にもACITA会員がおられます。石川支部長としてすぐには安否確認が取れませんでしたが、翌日からLINE、メールで確認し、なかなか返答はありませんでしたが何とか皆さんの無事が確認できました。後にわかりましたが電波状況が悪くスマホが繋がらない、また輪島市の大火災で通信基地が焼けたこともあり連絡手段がなかったとのことです。


会報 142 号の編集後記に災害に関して自分とこは大丈夫という感が抜けないと書きました。それがこんな状況となり改めて災害について思い知らされました。

まず、もし私が避難所に移動していたらどうなるか。当然起こりうる人工内耳のバッテリー切れにどう対処するか。避難所にコンセントがあっても自由に使えるとは限りません。手っ取り早いのはこれまで自室に置いていたモバイルバッテリー、充電用USBケーブルを手元に置く。我が家にも防災リュックなるものがありますので一緒に持ち出せるように常日頃から肝に銘じておきたいと思いながらも、いざ災害発生時にしっかりと持ち出すことに自信があるかどうかと言われても微妙です。


2 月にこの原稿を書いております。数は減りましたが未だに余震が感じられます。自宅で普通に座っていても揺れているなぁという感じが抜けません。

そして、奥能登の復興に何年かかるかわかりませんが過疎地、高齢化社会などに負けない新しい街に生まれ変わってほしいです。

皆さまも自分とこは大丈夫などと思わず災害に対する心構えなどを今一度お考え下さい。

関東ブロック便り
関東合同新年会開催報告

関東ブロック長 齋藤 晴美

まず初めに、この度能登半島地震により亡くなられた方々にお悔やみを申し上げると共に被災された方々にお見舞い申し上げます。

災害時、私達は災害弱者になるのでしょうか。特に電池などの緊急持ち出しの日頃の準備の大切さを感じました。被災された方々の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


関東合同新年会の報告です。まだ油断はできませんがコロナもだいぶ落ち着き、各支部の活動も戻ってきました。毎年各支部が持ち回りで担当し、今年は神奈川支部が幹事で横浜にて開催しました。

令和6年1月28日(日)、季節料理「なか一」、参加者32名でした。駅から徒歩1分のお店で、参加者からは駅近でいいね!の声が多数ありました。 実は、ネットでお店を探して別のお店を目指して行ってみたら、女性には入りづらい居酒屋だったので断念して(笑)、他の店をもとめて歩く途中で偶然見つけたお店です。

数人が入店に並んでいて、宴会もありの看板も見つけ「ここは?並んでいるからおいしのでは?」と、即決でした。

思った通り和食でどのお料理もとても美味しく、もちろん飲み放題です。

今年は、ゲームなどの余興は行わず、2時間飲んで、会話のリハビリをして頂きました。聴こえ方もそれぞれですが、書いたり、手話を使ったり、ミニマイクロホンなどを使いながらそれぞれ工夫し楽しく交流されていました。人工内耳によりもたらされた会話の花と笑顔が満開で、開催して良かったと思う光景でした。

皆さん遠路お越し頂くので、ほんの気持ちとして横浜の銘菓をお土産にしました。参加者の皆様有難うございました。今年も健康第一で元気に過ごしましょう。来年は、茨城支部が幹事になります。どうぞよろしくお願い致します。


予告 令和6年9月開催予定の「人工内耳の日講演会」は、関東支部合同での開催になります。良い会になるように只今準備中です。日時が決まり次第お知らせしますので、お誘い合わせてぜひご参加下さい。よろしくお願い致します。

福岡支部便り

人工内耳装用記「人工内耳と共に」

ACITA会員 CM様

私は2020年2月、右耳に人工内耳の手術を受けました。機種はコクレアのカンソです。左耳は補聴器を使用しています。

第三子を出産後、家事・育児に追われ聴力が低下していることを家族が指摘してくれるまで気付きませんでした。その後何度も突発性難聴を繰り返し、聴力は8年かけて失われていきました。当時、私の周りには家族や友人知人にも難聴者は一人もいませんでした。

人との会話によるコミュニケーションが難しくなり孤独を感じ、自己肯定感も下がり、つらい日々を過ごしました。

補聴器での聴き取りが難しくなってきた頃から、他に聴力を補える方法がないかと自分で調べるようになりました。人工内耳というものがあると知り、とにかく情報が欲しいと思っていました。そんな頃、買い物に行ったスーパーで人工内耳を装着した幼い女の子を見かけました。 この機会を逃したら人工内耳装用者には出会えないと思い、勇気を出して一緒にいたお母さん に声をかけました。その方はとても親切で人工内耳について詳しく教えてくださり、それがご 縁で人工内耳友の会との出会いに繋がっていきました。支部の会合を見学させて頂き、同じ境遇の先輩方に温かいアドバイスを頂けた事は本当に嬉しくトンネルの先に光が見えた思いでした。

人工内耳に対する迷いがなくなった私は、その後、浜松医大病院で手術を受ける事ができました。初めての音入れの時、言葉が聞き取れた事に感激した事を今でも鮮明に覚えています。マッピングも順調に進んでいきましたが、術後1年間はとにかく目の前にいる人との会話が出来る事を目標にリハビリに努めました。目標が出来ると前向きになれるもので、積極的に人に話しかけられるようになりました。人工内耳にも慣れ1対1での会話がスムーズに出来るようになると、電話もしたい、音楽も楽しみたいと欲が出てきます。もちろん健聴だった頃のようにはいきませんが、アクセサリー等の力を借りて現在ではスマホでの電話も出来るようになり、音楽も楽しめています。

難聴時代幼かった子供達も、私の体調を気遣ってくれる優しい子に成長してくれています。私も病を受け入れ今の自分もそんなに悪くないと肯定出来るようになりました。

医療の進歩には本当に感謝するばかりです。人工内耳も今後どのように進化していくのか楽しみにしています。

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